消費税法上、取引の内外判定の基準は原則として、資産の譲渡又は貸付であればその資産が所在していた場所、役務の提供であればその役務の提供が行われた場所となります。
資産の所在や役務提供の場所が特定できれば内外判定は容易ですが、明らかでない場合があります。特に、役務提供の場所は形が見えにくく、不明瞭なことが多いです。その場合は、その契約で役務提供の場所が明らかになっている場合は、その場所で判定することになります。
それでもなお不明な場合は、資産の譲渡や役務の提供に係る事務所等の所在地で判断することになります。
基本的に課税仕入れ等に係る消費税額は控除されますが、個別対応方式を採用する場合、やや異なる点があります。消費税の課税対象は、1.国内において、2.事業者が事業として、3.対価を得て行う、4.資産の譲渡等、という4要件を全て満たす取引です。
仕入税額控除を計算する場合、課税資産の譲渡等にのみ要する課税仕入れか、それ以外の資産の譲渡等にのみ要する課税仕入れか、共通する課税仕入れか3つに区分します。
取引が国内で行われたか否かの内外判定を行い、国内であれば課税仕入れ等は仕入税額控除の対象になりますが、国外であれば仕入税額控除等の対象にはなりません。
ところが、個別対応方式による場合、少し変わった取扱いが生じます。例えば、国外に所有する土地を譲渡するために、国内の不動産会社に支払った相談料が「課税資産の譲渡等にのみ要する課税仕入れ」に区分され、仕入税額控除が可能となります。(消基通11-2-11)。
消費税法上、「国内において行われる資産の譲渡等のうち、別表第二に掲げるものには、消費税を課さない」(消法6)という規定があり、いわゆる非課税取引の例示となっています。非課税とされるものは、国内で行われる別表第二に限定されており、それ以外は課税資産の譲渡等に該当します。
仕入税額控除を計算する場面において、国内で土地を譲渡した場合は非課税取引に該当しますが、国外で土地を譲渡した場合は非課税取引に該当しないため、課税資産の譲渡等となります。
そのため、これに要した費用も、国内で土地を譲渡するのであれば、「それ以外の資産の譲渡等にのみ要する課税仕入れ」となり仕入税額控除できないものが、「課税資産の譲渡等にのみ要する課税仕入れ」として仕入税額控除が可能になります。資産の所在地が異なるだけで、正反対の結論となるのです。
あまり頻繁に生じるものではありませんが、取引の内外判定にともない、仕入税額控除の対応関係が変わりますのでご留意ください。
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