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日米租税条約の改正

コラム
2020.02.20
日米租税条約の改正

 少し前にはなりますが、日米租税条約の改正が行われています。「所得に対
する租税に関する二重課税の回避及び脱税の防止のための日本国政府とアメリ
カ合衆国政府との間の条約を改正する議定書」が、令和元年8月30日に発効し、
源泉所得税については令和元年11月1日から適用が開始されることになりました。

 そのうち、配当および利子に関する改正内容の概要は次の通りであり、免税
範囲が広がりました。

≪配当≫
【改正前:免税の要件】       【改正後:免税の要件】
 持株割合50%超           持株割合50%以上
 保有期間12か月以上         保有期間6か月以上

≪利子≫
【改正前:税率等】         【改正後:税率等】
 免税(政府、銀行、年金基金受取等) 免税(一定のものを除く)
 10%(その他)

 この改正は令和元年11月1日以後に支払を受けるべきものから適用されます。
支払期日があらかじめ定められているようなものについては、原則として、そ
の支払期日が令和元年11月1日以後であるものについて適用されることになり、
支払期日が定められていないものについては、原則として、実際に支払を行っ
た日が令和元年11月1日以後であるものについて適用されます。

 なお、例えば利子について、10%税率の適用を受けるために従前に日本の税
務署へ租税条約の届出書を提出している場合、今回の改正に伴って免税になる
ため、届出書を再度提出し直す必要があるかどうかの疑問が生じますが、記載
内容に変更がなければ提出し直す必要はありません。


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