こうして GLASIAOUS の導入を決定した同社は、運用体制を固めてきた。「インド法人の事業内容や取引形態そのものも未確定だった中で、どのようなマスター登録を行うのか、どんな成果物が必要になるのかといったイメージを日本経営との間で何度もやり取りを重ねてきました」と西川氏は振り返る。
その後、インド法人の設立と同時に、同社では GLASIAOUSの運用を開始した。現状では請求書発行までを同社インド法人が行い、記帳代行などその先の業務全般を日本経営に委託している。人的リソースが限られる中、コソーシング(会計事務所との業務分担)により、特定の担当者に依存せず、かつ拡張性の高い業務基盤を構築した形だ。実際に、今後業務の習熟度が高まっていくに従ってこの役割分担も随時見直していきたいと中山氏は話す。
「GLASIAOUS に多くの情報が蓄積されていくに伴い、未収入金や未払金の残高、経費の状況、キャッシュフローなど、業務上で特に重要な項目の数値については、日本経営に都度問い合わせるのではなく、私たち自身で随時把握できる体制を早期に確立したいと考えています」(中山氏)
また阪急阪神ビジネストラベルの日本本社とインド法人、日本経営が緊密に連携しながら GLASIAOUS を活用している中で、さまざまな効果も表れはじめている。
「2023 年 3 月期にインド法人として初めての本決算期を迎え、GLASIAOUS を用いて決算書類を作成しました。勘定科目の並び替えや科目名称の変更などを求められるところもありましたが、迅速に対応することができました」(中山氏)
「この成果は GLASIAOUS および日本経営の柔軟でスピーディーな対応力の高さによる貢献にほかなりません。今後もインドでビジネスを拡大しつつ、今後の決算も確実にこなしていけるという確信をもつことができました」(西川氏)