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【導入事例】オンプレミスの会計システムを クラウド型へと刷新し 高止まりする運用費の負担を解消/株式会社太知ホールディングス

株式会社太知ホールディングス

中東・アフリカ・中南米・アジアの新興市場を中心に、広く海外に事業を展開する専門商社の株式会社太知ホールディングス(以下、太知ホールディングス)では、さらなる事業拡大を見据え、将来的に海外法人の財務会計情報を横断的に管理できるシステムの導入を検討していた。そうした中、日本本社の会計システムをビジネスエンジニアリングの(B-EN-G)のクラウド型 会計&ERPサービス「GLASIAOUS」へと刷新。クラウドサービスならではの柔軟な業務環境と大幅なコスト削減を実現した。

導入前の課題
  • 既存の会計システムは数年ごとのバージョンアップ対応に多額の費用が発生していた
  • オンプレミスの会計システムであったことから、サーバーの保守や更改の手間が生じていた。
  • 従来の会計システムは基本的に社内からしかアクセスできず、柔軟な働き方の妨げになっていた。
導入後の効果
  • 会計システムをクラウド化したことで、システム運用コストを5分の1程度に削減。
  • Excelと親和性が高く、伝票データ入力を効率的に行える機能を活用し、経理業務を効率化。
  • 場所を問わずにアクセスできるクラウドのメリットを活かし、リモートワークも柔軟に対応可能に。
GLASIAOUSを選んだ理由

【キーワード】会計システムのクラウド移行/システム運用コスト削減/経理部門のリモートワーク対応

 

英語(多言語)対応したグローバルシステムであり、外貨管理機能を備えるなど、太知ホールディングスが新たな会計システムに求めた要件をすべて満たしている点や、メキシコを含む新興国での豊富な実績を持つことが決め手となり選定。

導入事例インタビュー

使い勝手の良いクラウド会計システムを選定拡大する海外法人の管理も視野に
新興国を中心として世界中に拠点を拡大

 太知ホールディングスは、ルームエアコンやビル用マルチエアコン、大型チラーユニット(冷却水循環装置)などを取り扱う空調事業を主力とし、日系の医療機器メーカーの新興国進出(新規市場開拓)を支援する医療事業、自動車部品供給から建設機械輸出まで幅広く対応する車輌事業を展開する専門商社だ。中近東・アフリカ諸国を中心に、中南米諸国やアジアの新興国でもビジネスを展開しているのが同社の特徴である。  

 同社 執行役員 管理本部長の清水勉氏は、「技術者がおらず、英語も通じない地域の現場にもあえて入り込み、信頼性の高い日本製品の供給からメンテナンス、サポートまで一貫して行っています。さまざまなカントリーリスクがあるのは事実ですが、日本から赴いた駐在員や現地採用の社員が、数年ごとの期間で交代するのではなく20~30年といった長期間にわたって現地に根付いてしっかり対応する体制を築き、ビジネスを発展させてきました」と話す。  

 こうして現在、同社の海外拠点は中国、ベトナム、シンガポール、韓国、アラブ首長国連邦、サウジアラビア、エジプト、ケニア、リビア、ナイジェリア、アメリカ、パナマ、コロンビアなど、非常に多彩な地域に点在している。

 

会計システムにもコスト削減が求められた

 国外に複数拠点を抱える同社では、海外法人を横断して情報を統合することを見据えた会計システムを実現したいと考えていた。もっとも、日本本社ではすでに多様な外貨建取引に対応した連結決算機能を有する会計パッケージを導入していたものの、運用コストが悩みの種となっていた。

「3~5年ごとに行われるソフトウェアのバージョンアップに対応するのに数百万円の費用がかかるのです。加えてオンプレミスで運用するサーバーの費用、ハードウェア更改に対応する費用、IT事業者に支払う保守契約の費用などを合算して月間に均すと約25万円のコストがかかっていました」と清水氏は明かす。

 コロナ禍でビジネス環境が世界的にも厳しさを増していく中、同社でもさらなる事業拡大や企業価値の向上を目指していくとともに、経営資源配分の見直しも検討。その一環として会計システムに費やしていたコストを削減する機運も高まっていた。

 同社ではシステム更改に向けた情報収集を開始し、「商社」「グローバルシステム」「外貨管理」「英語(多言語)対応」といったキーワードを軸に、新たな会計システムの候補となるいくつかの製品を絞り込んでいった。その中から同社が最終的に選んだのが、「GLASIAOUS」である。

 「弊社が新システムに求めた要件をトータルに満たしていたのがGLASIAOUSでした。メキシコをはじめとする海外での豊富な導入実績があることも大きな要因であり、まさに弊社に最適な会計システムだと判断しました」と清水氏は選定の理由を示す。

 

月間平均で約25万円かかっていた運用コストを5万円程度に削減

 2021年9月にGLASIAOUSの導入を正式決定した同社は、同年11月に旧会計システムからの移行に着手し、実質2~3カ月の短期間で作業を完了。パイロット運用を経たのち、2022年4月の新年度より本番運用を開始した。

 「もともと旧システムでは、基本的な財務会計機能のみを使用していたので、比較的スムーズに移行作業は完了しました。勘定科目、拠点、部門、管理対象の外貨、さらに旧システムで管理していた過去データの扱い方のルールなど、基本事項さえしっかり押さえてGLASIAOUSに定義さえすれば移行は可能で、技術的な観点からの問題はまったく起こりませんでした」と清水氏は振り返る。

 それから1年半近くが過ぎた2023年9月現在、同社の会計業務ではいくつかの変化が見られている。1つが、今回の会計システム刷新の目的でもあったコスト削減である。「ソフトウェアのアップデート費用をはじめ、サーバー費用やハードウェア更改費用、保守費用などすべてが不要となり、月間平均で約25万円かかっていたコストは5分の1である5万円程度に削減されました」と清水氏は強調する。

 その他の効果が現場業務の効率化だ。同社 経理課 課長の秋山泰彦氏は、「Excelとの親和性の高さを評価しています。会計伝票はExcelシートで作成してもらっているのですが、その内容をコピー&ペーストでGLASIAOUSに登録できる点が便利だと感じています。逆にGLASIAOUS で集計したデータをExcelに出力し、管理会計用の資料や報告書も簡単に作成できます」と語る。

そしてGLASIAOUSはクラウドサービスであるがゆえに、場所を問わないシステム利用が可能となった。「おかげで在宅勤務を望む社員を中心に、経理部門でも柔軟なリモートワーク対応が進んでいます」と清水氏は語る。

 

グローバル全体の会計システム統一も視野に

 同社の各海外法人については、現状それぞれの地域に適した会計システムを導入している。グローバル共通の経理マニュアルのもとで勘定科目や締め処理の手続きなどが統一されており、連結決算からキャッシュフローの管理まで、月次ベースで対応できる体制が整っているという。

 とはいえ現状は決して最終形ではなく、将来的にはすべての海外法人の会計システムを統一したいという思いも抱いている。 

 「財務会計から管理会計まで、現在の体制でも実務上の問題はありませんが、各海外法人の会計システムはブラックボックスで、本社とのやり取りも現地責任者に依存しているのが実態です。本社からのより厳重なガバナンスを確立するためには、グローバル全体で会計システムが統一されているのが望ましい姿です」と清水氏は語る。日本本社でGLASIAOUS が上げてきた成果を踏まえつつ、同社はその将来を見据えている。

 

 

 

クライアント情報
株式会社太知ホールディングス
創   業:1973年11月
資 本 金: 9,900万円
従業員数:146名(2022年3月末・連結)
事業内容:ルームエアコン・ビル用マルチエアコン・大型チラーユニットなどを取り扱う空調事業や、医療事業、車輌事業など多彩な事業を世界各国で展開
中東・アフリカ政府向け取引の専門商社として1973年に創業。以来事業の拡大を続け、現在では中東・アフリカのみならず、アジア、中南米へと世界中にビジネスを広げている。新興市場を中心とした海外に顧客・拠点を有し、日本の付加価値の高い商品を中心に、医療・空調、建機車両、環境インフラ、印刷など多彩な商材の販売を行っている。

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