新型コロナウイルスにより海外現地法人の駐在員が帰国し、ローカルスタッ
フも在宅勤務になるなど、現地法人の管理が難しい状況にあります。人の移動
が制限されたことによる影響を、現地法人の管理の視点からいくつかのポイン
トに分けて考えてみたいと思います。
1.不正の発生しやすい環境
駐在員が少なくなっている上に、日本本社による現地監査が実施できないの
で、現地法人は不正が発生しやすい環境となっています。そのため、アウトソー
シングによる現地監査を依頼することや、クラウド会計システムを利用するこ
とで日本本社の目が届くようにしておくことが一つの対策となります。
2.属人的な業務を見える化
駐在員が帰国、ローカルスタッフが新型コロナウイルスに罹患、在宅勤務な
ど、オフィスで働けない状況が発生した場合に、属人的な業務があると業務の
進捗が悪化することになります。これを防ぐために、各個人の業務や資料を情
報共有できる体制づくりが必要となります。
3.リモートでの対応
通常時であれば日本本社から現地法人へ出張して対応していた技術指導も、
国際間の移動制限により現場での指導が難しい状況となりました。リモートで
も対応できる体制づくりが必要です。これは技術指導に限らず、社内決裁など
についても言えることかと思います。
新型コロナウイルスによる暗いニュースが多いですが、その一方で業務のや
り方を改める良いチャンスなのではないかと考えています。
役立つ情報をお送りします